土曜19052012

最終更新日時09:40:45 PM GMT+8

ボラカイ島の行方

先週の話題はパッキャオの4冠と思われますが、常夏のフィリピンでも真夏まっただ中である4月~5月の話題は何といってもビーチ。日本のゴールデンウィークとフィリピンの連休が重なった5月の第1週末後、今ではセブをしのぐフィリピンのリゾート観光地、ボラカイ島の話題が各新聞のコラムで取り上げられました。

欧米の映画クルーによって広められたという説やドイツ人の旅人が広めたという説など、定かではないものの、数々の旅行誌で世界のベスト10ビーチに選ばれているのは、実際に訪れたことのある者のみが知ります。

そんな電気も水道もない孤島に開発が進んだ90年代、電話、インターネット、ケーブルテレビなどのインフラが次々と整備され、ラジオ局までもできたこのリゾート地に環境問題が取り立たされました。

まさかこの島にと思われたゴルフ場の建設が始まった時は、山(丘?)が削られ、木が切り倒されました。その影響で、雨季の暴風雨による影響が増したというリゾートがいくつかありました。また、ゴルフ場の芝を管理するために必要な肥料や農薬が海水に流れ出ているという噂も立ちました。

その後数年すると、汚水処理タンクから汚水が染み出て井戸水や海水を汚染しているといううわさが流れ、当時のラモス大統領が島を訪れて、泳いで安全を証明するという騒ぎにまで発展しました。しかし、下水道が整備されていなかったこの小さな島に、このような問題が現実としてあったのは確かでしょう。

フィリピン・スター(Philippine Star)に、ボラカイを久々に訪れたコラムニストが、スターバックスの他、全国展開しているシェイキーズやイエローキャブなどのピザ屋さんなど、マニラでも見られるレストランやショップがあることに驚いています。まるでマカティのモールにでも行ったような感覚だと述べています。

これらのレストランやリゾートから排出されるごみが今、深刻な問題となっています。ごみの分別が行われていないフィリピンでは、もちろんボラカイ島でも実質行われていません。その対策を講ずると政府が発表したのは数年前のことです。

また同コラムには、砂浜が狭まっているように感じたとも書かれていますが、温暖化の影響で海面が上がっているのか、お土産用にボラカイの細かく白い砂が長年持ち運ばれている結果なのか・・・。冗談はともかくとして、理由は定かではなく、これを政府が問題視していないのは不思議です。

ボラカイ島で有名な蝙蝠の洞窟(バット・ケーブ)から毎夕、ネグロス島に向かって大群で飛び立っていくコウモリも今では見られなくなってしまいました。90年代初めには既に減少がささやかれていましたが、いつから見られなくなったのでしょうか。

我々観光客にはあまり感じられないかもしれませんが、ボラカイ島の環境問題はとても深刻です。

リゾート開発のために多くの投資が行われる傍ら、土地問題も多々発生しています。これに政府が介入し、全1032ヘクタールのうち628.96ヘクタールが政府の管理下にあるとの裁判所の判決が下されました。これに当然反発をした土地やリゾートのオーナーと政府環境資源省が解決に向けて話し合いを始めるとの発表がありましたが、先行きは全く不透明です。

ホテル大手のシャングリラもついにオープンし、開発の波は追い風状態です。しかしながら、この先、ボラカイ島がどのように変化をしていくのか…。いつまでも安全で楽しめる南国の楽園であってくれることを期待します。

 



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