土曜19052012

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大統領府秘書局長補佐の殺害事件

11月18日夜、ケソン市サントランの路上で、エバルレ大統領府秘書局長補佐の長男で一人息子のレナト・ヴィクター・エバルレ・ジュニア(Renato Victor Ebarle Jr.)氏(ペニンシュラ・ホテル採用担当マネジャー)が殺害される事件がありました。目撃者の証言によると、エバルレ氏の乗った車と接触しそうになった国際機関ナンバーをつけた車がエバルレ氏の行く手方を阻み、外国人らしき男が降りてきて至近距離から同氏に向けて拳銃を数発発砲したとのことです

犯行に使われた車が ADBに務める英国職員(スティフェン・ポラード(Stephen Pollard)氏が所有しているものだと判明しましたが、警察の報告に対して ADBは「当機関の職員が事件に関与したとは信じ難い」と声明を発表。国際機関である ADB職員は、外交官同様に裁判権からの免除などの特権を与えられています。

現在目撃者の証言により、逃亡中の犯人は20~30歳で頭髪はなく、腕に入れ墨があるらしいことから、50代のポラード氏が犯人である可能性は低いとされていました。

そこで警察が嫌疑をかけたのが、ポラード氏の継子で事件当日から行方をくらましているジェイソン・アイヴラー(Jason Ivler)(27)でした。

ポラード氏は事件発生から2日経った20日に弁護士を連れて CIDG本部に出頭、犯行に使われた車の所有者であることを認めたうえで、事件当日は車を運転していなかったとする宣誓供述書を提出しました。しかしながら、陳述書では事件のあった時間に車を使った人物については触れていないようです。警察は鑑定のために車の引き渡しを求めましたが、同氏はこれを拒否。アイヴラー容疑者の行方についても一切語らず、警察の質問やリポーターからの質問には全てノー・コメントで通しています。一方で、ポラード氏の弁護人は「ポラード氏はアイヴラー容疑者を匿っているわけではない。むしろ(アイヴラー容疑者に)自首を呼びかけるつもりだ」と語っています

比外務省がコメントしたところによると、国際機関である ADB職員には、外交官と同様に裁判権からの免除などの特権が与えられていますが、家族には適用されないとのことです。

22日にはアイヴラー容疑者の母親がフィリピンの国民的歌手フレディ・アギラー氏の妹マーリーン・アギラー(MarleneAguilar)さんであることが判明、その後の調査で前夫との子供で米国籍であることも明らかになりました。マーリーンさんは、フィリピン文化センターで行われた自身の著書の発表会見で息子に自首を呼びかけ、その一方で亡くなったエバルレ氏の家族に対し追悼の念を述べました。

更に、アイヴラー容疑者は2004年8月にパシッグ市で交通事故を起こしており、当時アロヨ大統領の顧問を務めていたネスター・ポンセ・ジュニア(Nestor Ponce Jr.)氏を事故で死なせたとして、過失致死罪で起訴されていることも明らかになりました。

事故の後に治療を受けていた病院から警察の目を盗んで逃走し、後に逮捕令状により身柄を拘束されたものの、 3万ペソ(当時約536米ドル)の保釈金を払って保釈され、サンボアンガからマレーシアに向けて逃亡を図ろうとしていたところを NBIと入国管理局職員に取り押さえられ、再び身柄を拘束されました。なお、この時に逃亡の手助けをしたとされる親戚の警察関係者2名も同時に起訴されています。

警察当局は、その後アイヴラー容疑者がなぜ自由の身でいられたのかについて調査を開始したと発表しました。

23日にケソン市署が容疑者不在のままアイヴラー容疑者を殺人罪で提訴し、続いて入国管理局もアイヴラー容疑者を出国禁止者名簿に追加したと発表しました。

職員の家族が事件に巻き込まれている大統領府も事件の早期解決を国家警察に指示、現在 NBI、HPG、 SWATが共同で捜査を行っています。

ポラード一家の写真(2008年以前): 写真左端がジェイソン・アイヴラー容疑者

注:当サイトの速報で「エバレル大統領首席補佐官」と記述していましたが、後の報道および翻訳の訂正に伴い「エバルレ大統領府秘書局長補佐(Assistant Secretary Ebarle)」と修正しました。また同様に、ジェイソン・イヴラー容疑者を「ジェイソン・アイヴラー(Jason Ivler)」と修正します。



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最終更新 2009年 12月 02日(水曜日) 20:43

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