先週末、マニラ首都圏と近郊の州は熱帯暴風雨ONDOYの影響を受けました。
今回記録された降雨量はケソン市で24時間に455ml。これは1972年以来の記録的な豪雨だそうですが、2005年にアメリカのニューオーリンズを襲ったハリケーン「カトリーナ」の250mlと比較すると、いかに脅威を振るったかがうかがえます。
フィリピンは毎年20以上の台風の影響を受けます。しかし、今回のようにマニラ首都圏を直撃するのは稀です。今回は週末であったことが不幸中の幸いと言えます。平日であれば、帰宅できない人々と冠水道路を通行できない公共交通機関でパニックになっていたことでしょう。
マカティなど都市部の会社では PAGASAからの気象警報を待たずに従業員を帰宅させています。継続的な雨で冠水してしまう道路や地域がまだ多くある都市部周辺から通勤している従業員の安全を考慮して早めに帰宅させる処置です。今回、マニラ首都圏には PAGASAがシグナル1を発令していましたが、金曜日の夜から降り続いた降雨量の影響を考慮すると、シグナル警報以前に洪水警報の必要性を感じます。
文部省のラプス大臣は、今回の被害を事前に予知できなかった PAGASAの気象観測機器を改良する必要があると述べました。それに対して PAGASAのニロ氏は、当局が24日の時点で台風予報を発令し翌25日には風速と強度を示すシグナルナンバーを発令していたと反論しています。また PAGASAは雨の強さは予測できるものの、雨量そのものを予測はできないと説明しています。ドップラーレーダー を利用すれば1時間当たりの降雨量、風速、そして熱帯低気圧が台風へ発達する様子も観測できるらしいのですが、導入の話はありません。
国家災害調整評議会( NDCC)が日曜日の夕方に発表した情報によると、マニラ首都圏で車の通行ができない道路は15か所以上にのぼっていました。マニラと南の州を結ぶ南ルソン高速道路( SLEX)は双方向で冠水していて通行止め。北ルソン高速道路(NLEX)はマニラ最寄りのヴァレンズエラIC付近が冠水していて通行不能になっていました。これらの高速道路については、月曜日の時点で一部通行可能となったようですが、正式な情報はありません。
台風が去った月曜日は、最高裁判所が パシッグ、マリキナ、南タガログ地方、ミンドロ、マリンデゥケ、ロンブロン、パラワンににおける裁判所を休廷にすると発表。教育機関に関しては、日曜日の時点でマニラの市長をはじめ各州の自治体が月曜日の休校を発表していましたが、追って高等教育委員会が台風の影響を受けた首都圏とカビテ、ラグナ、バタンガス、リサール、ケソン州で、大学レベルまで月曜日の休校を発表しました。
交通機関に関しては、マニラ首都圏開発局( MMDA)が今週月曜日から金曜日まで、車両ナンバープレートの末尾番号による通行規制を行わないことを発表しました。しかしながら、独自の規制を行うことで知られているマカティ市内は対象外といううわさが流れています。ニュース配信されていないために一般市民は確認ができない状況です。
前述の二ロ氏は市民に対して「メロドラマばかり見ているのではなくニュースを見るべきだ」と言っています。が、警報や速報を市民に伝える手段を検討し講じるのも政府機関の仕事の一環なのではないでしょうか。











